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作品紹介
ロサンゼルス市警の殺人課刑事、ハリー・ボッシュを主人公にした海外ドラマ「BOSCH/ボッシュ」。
一筋縄ではいかない「ボッシュ流」の捜査は、時にあらぬ疑いの火種になってしまうことも多々。
シーズン1からシーズン7まで、ボッシュの元妻や娘の家族の絆も描かれつつ、不条理な事件や警官の汚職など、刑事ドラマとしても骨太の見応えのあるドラマに仕上がっています。
製作総指揮 | エリック・オーバーメイヤー |
原作 | マイケル・コナリー |
制作 | AMAZON Original |
出演 | タイタス・ウェリヴァー/マディソン・リンツ/ジェイミー・ヘクター/ポール・カルデロン |
感想
マイケル・コナリーのベストセラー小説が元になっているこのドラマ。
タイタス・ウェリヴァーが演じている「ボッシュ」は、孤高の一匹狼で優秀な刑事。
ジェイミー・ヘクター演じる相棒のエドガーはボッシュの、時に暴走ともいえる行動をあるときは制止し、あるときは一緒に背負っていく、ボッシュが信頼する相棒。
この「ボッシュ」の面白さは、よくある「気骨のある昔ながらの熱血刑事」というだけではなくて、そこには、幼い頃父親から受けた虐待や、売春婦だった母の死というトラウマを抱え、苦しむ一人の男としての姿もあって。
そして、別れた元妻や娘のマディを不器用ながらもこよなく愛している。
各エピソードでは、猟奇的とも言える殺人や、はたまた警官の汚職、政治的な駆け引き、対立、そして事件だけではなく、ボッシュの恋愛や人間関係、複雑な感情も絡み合って、なんとも重厚でありながら、難しすぎず、もう何なら全シーズンをイッキ見できる勢いのドラマになっております。
ハリウッドの光と闇

出典:https://eiga.com/drama/series/BOSCH/
このドラマの舞台はハリウッド。ハリウッドといえば一見、華やかで夢と希望があふれる町のイメージですが、そこには、欲望と挫折、策略とその闇にのまれていく人たち。いろんなものが渦巻いている。
ボッシュの家も、そのハリウッドの美しい夜景が一面に見える高台にあって、よくそこが映し出されるのですが、遠くで観れば美しいけれど、近くにいってみれば、そこには厳しい現実があることの象徴のように思ったりします。
捜査の過程が丁寧に描かれる
「ボッシュ」が見応えがあるのは、やはりリアリティでしょう。
地道な聞き込みや、情報収集。時には敵じゃなかったっけ?!と思うチャンドラーにさえ、必要とあれば助けを乞う。
警官との連携や上司の嫌がらせなど、警察内の人間関係もリアル。
そこまで激しいアクションはなく、あっても銃撃戦くらい。
けれど、緊張感のあるストーリーと展開で、ハラハラドキドキ、全く観るものを飽きさせない。
シーズンを通して、一つの事件だけではなく、複数の事件や過去の事件を交差させながら最後にはちゃんと丁寧に着地させている。
連続ドラマとしても、刑事ドラマとしても、ここまで完成度の高いものはなくない?!と思う。
ボッシュの優しさが垣間見える人間関係
仕事では、何かと対立を生むボッシュの味方側で、「大丈夫なの?!」と確認はしても、常に見守る体制の上司のビレッツや、一見、頼り投げな二人組の刑事(いざというときには頼りになって案外と優秀)、ボッシュに難しい仕事を任せるロス市警のアーヴィング、そして相棒のエドガー。
ドラマ的には「チーム」というか「仲間」なのだけれど、他の刑事ドラマで観るように、そこまでベタベタしていないというか。ある程度の近さはあるけれど、馴れ合いになってないところもいい。
エドガーが窮地に陥ったときや、エドガーが事件を通して、ボッシュと距離を取ったときも、お互いの意思を尊重して、無理に話そうとせず、時を待つというか、タイミングを待つというか、それまでは仕事に集中する、みたいなところも、本当の信頼関係があってこそだと思うし、そこもボッシュの優しさなのか。
最初は敵対していた同じ刑事のジミーとも、なんだかんだ言いながら、事件を通して理解を深めていくし、周りの刑事や警官たちも、ボッシュに振り回されながらも一緒に事件を解決していく。
元妻のエレノアが、シーズンの途中で亡くなってしまうのだけれど、自分も苦しみながら、娘のマディを支えている姿は感動的でもあり。
娘との関係も、そこまでベタベタではなく、心の底では心配でたまらないのに、マディの気持ちを尊重して見守っているボッシュの目が優しい父親の目だったり。
正義のためには、ブラックギリギリのところまでいってしまうボッシュだけれど、家族や仲間たちとの絆は深いのです。
ギリギリだからこそボッシュへの疑惑が深くなる
ボッシュの捜査は、いつもブラックギリギリなので、その「一線」を超えているのではないかと、シーズンを通して疑惑を持たれます。
対立する人も増えてくるし、実際に「それはどうなの?!」と思うところもなくもないのだけれど、その疑惑が深いほど、ストーリーが面白くなるわけです。
「正義を貫くためにどこまでやるのか?」
多分、ボッシュも刑事としての自分と人間としての自分の間で葛藤はあるのではないか。
セリフとしては語られず、それは無言の表情だったりで語られていて、観るほうの想像を掻き立てられているのも魅力だと思う。
他とは一線を画す骨太ドラマ
数ある刑事ドラマはあるけれど、他のドラマとは一線を画している「BOSCH(ボッシュ)」。
タイタス・ウェリヴァーはじめ、出演者のキャラや、綿密で丁寧に描かれているストーリー。
心に響く人間ドラマであることには間違いないです。
ドラマのオープニング曲も雰囲気に合っていて大好きです。
シーズン1からシーズン7までずっとこの曲でした。